当社が主に使用してるプラスチックの話       ヨカワ

 プラスチックは、有機物で出来ていますので、ガラス、金属と違って熱による分解や太陽光に
よる劣化を生じます。紫外線が材質の分子構造を破壊し、色調変化(色あせ)や強度の低下をもたらします。
(その他温度、湿度、大気のオゾン、二酸化窒素等)それらの性質を良く理解し、材質の選定をします。



塩化ビニール(PVC)       主原料が石油(エチレン)と海水(塩素)で製造されています。
   おおよそ6割が塩で生産でき、プラスチックの中では省資源な材質といえます。

 特長は耐薬品性・難燃性・耐候性と利点がたくさんあります。
 最大の特徴は可逆剤という薬品を添加することによって、樹脂の
 硬さを自由に変えられることです。
 熱可逆性樹脂で熱をかけることにより容易に変形させることが可能です。
 屋外で使用する材質として、お勧め出来る材質です。
 塩ビ樹脂を「燃やす」事により塩化水素が発生するのはこの塩素が
 水素と結びつくことによるものです。
アクリル樹脂(MMA)
        (PMMA)
    MMAモノマー(メタクリル酸メチル)に重合開始剤や熱を加えて化学反応に
     よって作られるプラスチック(樹脂)のひとつです。

 特徴は透明度の高さと強度です。
 耐候性がよく太陽に当たってもボロボロになったりしません。
 アクリル樹脂は熱可逆性樹脂の為、加熱することにより容易に曲げ加工を
 行うことが出来ます。
ABS樹脂    ABS樹脂とはアクリロニトリル、ブタジエン、スチレン共重合合成樹脂です。

 特徴 剛性、硬度、加工性、耐衝撃性、曲げ疲労性など機械的特性のバランス
 に優れる。表面の美観に優れる。又印刷特性にも優れる。
 改質により種類が多い
 AAS樹脂 耐衝撃性、耐候性の向上がある。
 ACS樹脂 難燃性、耐候性、高い特性をもつ。
 AES樹脂 機械的特性、耐候性特性向上する。
ポリプロピレン(PP)       プロピレンを重合させたポリマー(高分子)です。

 特徴 比重が軽く、水に浮く、強度が高く、薬品に強い。
 熱可逆性が高く成型も容易なため容器として広く用いられている。
 しかし染色性が悪く、耐光性が低いので注意が必要。


重合とは、簡単な構造をもつ分子化合物が二つ以上結合して分子量の大きな別の化合物を生成する現象、
またはその反応のことである。この際、結合された化合物が重合ポリマー)と呼ばれる。ちなみに、
元の分子化合物は単量体モノマー)と呼ばれる。

その他
エンジニアリングプラスチックとは、合成樹脂(プラスチック素材・熱可塑性樹脂)のなかで、所定の目的に添った
機能(主に耐熱性)を強化してあるものである。


耐熱温度は100℃以上で、強度500kgf/cm2未満・曲げ弾性率24000kg/cm2未満である。